HCS(ハブセンターステアリング)がこのバイクの存在理由ですが、その構造は世の中に知らせられることもなかったため、発展する道は開かれなかったようです。
あまり良いものじゃ無いとの酷な評判しかきかないのですが、きっと良いところが有ると信じ構造確認も踏まえて組み直してみることにしました。
フロントホイールを車体から取り外すにも一筋縄にはいきません。
取り外したフロントホイールは、ずっしり重かったです。この重さがあれば噂に聞くフロントの接地感が高いというのも納得です。HCS構造が高い接地感をもたらしているのでしょうがホイールのこの重さはかなり重要でしょう。
噂のベアリングはゴロゴロしていて、使える状態ではなかったです。
シールレスなのでグリスが飛び散ってしまうのも寿命を縮める原因かもしれません。
ベアリングを外すのは、油圧プレスがあれば簡単に外せます。
ホイールはマルケジー二のアルミ鋳造品でした。塗装の痛みはありましたが腐食や大きな傷はなくて良かったです。
ハブの中を通るシャフトの動きがカクカクしてスムーズではなかったので、かなり悩みながら分解に成功しました。
分解するには構成部品の構造を予測して決まった手順を踏まないと破壊することになります。
クロメートメッキされたシャフトの部品名はマイクロヒューズピンという意味不明な部品名になっていました。
ハブにはテーパーローラーベアリングが仕組まれていました。
通常のバイクのステムベアリングがここにありって感じですね。
動きに影響があるほどのプリロードがかかっていたので、製造時点でのオーバートルクのようです。
ベアリングはほとんど仕事して無い感じでサビも痛みもなかったのでそのまま再利用です。
アウターレースの取り外しに不安があったのも再利用の理由です。
コメントをお書きください
warmeet1126 (金曜日, 03 7月 2020 19:26)
HCSの記事、御馳走です!
ありがとうございます。
僕のTESIは5,000km走った辺りから、バイクを傾けると切り込む様になりました。
テレスコピックのバイクでステムベアリングに打痕がついた時と同じ様な症状でした。
タイヤを浮かして左右にハンドルを動かした時に、センタークリックが出来ていました。
まだ分解していないのでわかりませんが、テーパーベアリングに打痕がついていると思います。
同じ症状になられた方も多いですし、ギャップ等に乗り上げた時は構造上そうなる気がします。
ホイールからハブを外す方法も興味がありますので、記事にして頂けると嬉しいです。
参考になるかわかりませんが、TESI3Dのワークショップマニュアルのリンクを貼っておきます。
ハブ周りの整備方法が記載されています。
https://www.bimota.jp/contents/download/downloadfile/MANUALE_OFFICINA_TESI3D.pdf
僕は遠いので行けませんが、ハブステアミーティングが今月行われます。
https://motocorse.jp/motocorse-blog/archives/213441
良い情報が得られるかもです。
ちょいふる (土曜日, 04 7月 2020 09:54)
おはようございます。
TESI3Dのマニュアルありがとうございました。
とても参考になりました。
ハブステアミーティングは別の予定があるので参加できませんが、完成して次回があるようなら参加してみようと思います。
5000kmですと丁度タイヤ交換の時期で、ハブ廻りも整備って感じですね。
普通のバイクだと、フロントの切れ込みはフロントタイヤの摩耗が原因ってことが多いですが、TESIの場合はいろんな要素がありそうですね。
ハブのホイールからの取り外しは、油圧プレスでハブを押し出すだけです。
写真は撮ってなかったので、組み込みの時になるべく詳しくしたいと思います。
3Dのマニュアルに載っている特殊工具があればハブの脱着も楽そうですね。
Y2 (土曜日, 04 7月 2020 12:11)
割と頻繁にグリスアップしないとベアリングがダメそうですね。
レーサーみたいな。
グリスは何をお使いでしょうか?
私は最近ゾイルのグリスを使ってます。
防水とは言え粘度が低いので、
流れそうですけど。
ちょいふる (土曜日, 04 7月 2020 22:52)
こんばんは。
グリスはモチュールのテックグリス300を昔から使っています。
ゾイルも含めて何社か試したことがありますが、モチュールのグリスが一番良かったです。