TESI 1D・フレーム装着

分解できるところまでは分解したので、これから組み立てに入ります。

各パーツは綺麗に磨き直したり、塗装し直したりしてベアリング類も可能な限り新品と交換していきます。

まずは、フレームをエンジンに装着しました。

普通のバイクはフレームにエンジンを載せました!になりますが、TESIは逆な感じです。

全体的に薄汚れていて、アルマイト された表面もくすんだ感じでしたので再アルマイト も考えました。

再アルマイトするのも大変なので、一回磨いて様子を見てみることにしました。

アルマイトの表面を磨いても鏡面にはなりませんが、AUTOSOLという高級なアルミ磨き材で磨いたら綺麗になりました。ここまで綺麗になれば再アルマイトもしなくて大丈夫です。

実際はこの高価なコンパウンドより、ピカールの方が簡単に綺麗になるのは内緒です(笑)

フレームにはいくつかのベアリングが付いていますのでそれも交換ですが、簡単にはいきませんでした。

フロントフォークピポッド部のベアリング部には何故か銅のリングが使われていました。

アルミにベアリング直接で良さそうですが?パーツリストにもこの銅のパーツは何故か載ってていませんでした。

フレーム製造時のミスで穴を大きく開けてしまったのか?何かしらの対策で銅リングを入れるように設計変更されたのか?もしくは日本で整備して不具合が出て加工したのか?

厚さ0.5mmのリングなので圧入するときに失敗して潰してしまいました。

仕方がないので、旋盤で加工して作りましたがベアリンクとのはめ合いとフレームとのはめ合いがシビアなので卓上旋盤での製作は無理かと思いましたが、奇跡的な加工で成功したのでした!

絶妙な圧入感でうまくいきました。砲金という材質にも助けられた感じもありますが。

このベアリングはステアリングの動きを左から右に伝えるシャフトのベアリングでローラーとボールが一体となったあまり見かけないベアリングです。

装着はヒートガンでフレームを加熱すればスコンって入ります。

油圧プレスで圧入するとインナーレースが落下したのが気づかずに押し込んだ場合ベアリング を破損してしまう可能性があります。袋状の場所に装着なのでベアリング の構造上インナーレースを装着した状態での圧入になります。

比較的ゆるいはめ合い精度なのでヒートガンの加熱だけで入りますが引っかかるようならフレーム側の打コンが考えられるのでペーパーを当てれば解決できます。